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2026.08.31

ドローン飛行中に鳥が近づいてきたらどうする?

ドローンを空へ舞い上げ、滑らかな映像を撮影する時間は操縦者にとって素晴らしいひとときです。しかし、私たちが飛行させる空は、野生の鳥たちにとっても大切な生活の場です。

フライト中に突然大きなトビが上空で旋回し始めたり、カラスの群れが距離を詰めてきたりしてヒヤッとした経験を持つ操縦者は少なくありません。
鳥とドローンが接触する事故(バードストライク)は、機体の破損や墜落を引き起こすだけでなく、地上への第三者被害につながる恐れもあります。

ただし、鳥の行動習性や飛ぶ仕組みを理解しておけば、万が一の事態でも落ち着いて安全に回避できます。

この記事では、ドローン初心者に向けて、鳥に遭遇した際の正しい回避操作と事前対策を解説します。

結論:鳥に遭遇したら「急上昇で退避」
ドローンが鳥(トビやカラス)に追いかけられたり、威嚇されたりした際の基本操作は、「パニックにならず、一気に垂直上昇させて回避すること」です。

なぜ急上昇が有効なのかというと、鳥の体構造上、前進せずに真上へ一直線に急加速して登ることができないからです。

鳥が高度を上げる際は、翼で風を捉えながら斜め前方に進むか、上昇気流を利用して旋回しながら徐々に登っていく必要があります。そのため、ドローンのようにその場から垂直に素早く登る動きには追従できません。

一方で、マルチコプター型のドローンは、プロペラの回転数を高めることで真上に向かって瞬時に加速・上昇できます。この性能差を利用して上方向へ距離を取ると、鳥の攻撃範囲から短時間で抜け出すことができます。

焦って「ドローンを急降下させる」のが絶対NGな理由…
恐怖心から慌ててやってしまいがちなのが、「ドローンをそのまま急降下させて手元に戻そうとすること」です。しかし、この操作は事故のリスクを高めてしまいます。

鳥が得意な攻撃ラインに入ってしまう:
トビなどの猛禽類は、高い位置から急角度で飛び降りる「急降下」を得意としています。ドローンを下げると、鳥が最も攻撃しやすい軌道へ自ら入ってしまうことになります。

捕食・追撃の習性を刺激する:
一目散に下へ逃げる物体に対して、鳥は「逃げる獲物」と認識して追いかけようとする習性があります。

したがって、逃げる際の基本操作は「下ではなく上(一気に急上昇)」となります。鳥が追撃を諦めて離れていったことを確認してから、水平移動で安全な場所へ移動し、着陸させてください。

なぜ鳥はドローンに接近してくるのか?…
そもそも、なぜ鳥はドローンに近づいたり威嚇したりしてくるのでしょうか。主な理由は以下の2つです。

1. 自分の巣やヒナを守るため(縄張り意識)
特に春から夏にかけての繁殖期や子育ての時期は、鳥の警戒心が強くなります。自分の巣の近くに不審な音を立てるドローンがやってくると、敵とみなして威嚇や攻撃を仕掛けてきます。

2. 餌や未知の物体への興味
小型のドローンや鮮やかな色のプロペラは、大型の鳥から見ると小さな生き物や餌に見えることがあります。また、好奇心の強い若いカラスなどが珍しがって近づいてくる場合もあります。

現場で役立つ鳥トラブルの予防策と対策…
日常的に安全なフライトを行うプロのパイロットは、トラブルが起きる前の「準備」と「行動観察」を徹底しています。現場で慌てないためにも、事前に鳥の習性やチェック手順を把握しておきましょう。

鳥の種類による攻撃傾向と回避ポイント:
鳥の種類によって、接近時の動きや注意すべきポイントが異なります。

トビ(上空を大きく旋回する鳥):
海辺や山間部でよく見られます。上空で円を描くように飛んでいる時は、ドローンを監視している可能性があります。背後から静かに近づいてくるケースが多いため、発見した場合は早めに上方向へ距離を取り、離脱を図りましょう。

カラス(集団で行動しやすい鳥):
街中や河川敷に多く生息しています。複数羽で連携して周囲を囲むように威嚇してくることがあるため、包囲されそうになったら躊躇せず垂直上昇を行って陣形を崩しましょう。

離陸前に必ず行うチェック手順…
実際に飛行を開始する前には、次の3ステップで周囲の安全を確認します。

周囲の安全確認:
フライトを始める前に、周辺の木や鉄塔などに鳥の巣がないか、鳥が群れていないかを目視で確認します。

補助者の配置:
操縦者が画面や機体に集中していると、周囲の鳥の接近に気づきにくくなります。空を見張る補助者を配置しておくと安全性が高まります。

低空でのテストフライト:
いきなり高空まで上げず、まずは高度10m〜20m程度の低い位置で数分間ホバリングさせ、周囲の鳥が興奮して集まってこないか様子を観察します。

トラブル発生後の「機体点検」と「飛行日誌」への記録…
鳥の接近によって緊急回避を行った場合や、万が一触れてしまった後は、適切な処置が必要です。

1. プロペラやモーターの確認
鳥の羽や脚が触れただけでも、プロペラに小さなヒビが入ったりバランスが崩れたりすることがあります。フライト後は機体をしっかりと点検し、破損がないか手で触れて確認してください。

2. 飛行日誌への記録
ドローンの安全管理として、飛行実績や点検内容を記録する「飛行日誌」の運用が求められています。
緊急上昇で回避した際やトラブルが発生した際は、「日時・場所・発生状況・実施した対応・点検結果」を明確に記入しておきましょう。これらの記録を残すことで、次回同じ場所でフライトする際のリスク管理に役立ちます。

まとめ:正しく対策して安全なフライトを楽しもう
鳥に遭遇した際の重要ポイントをまとめます。

接近されたら「急上昇」で回避する(鳥は真上への素早い上昇が苦手なため)。

焦って「急降下」させない(鳥の攻撃軌道と重なるため危険)。

フライト前に周辺確認を行い、必要に応じて補助者を配置する。

回避操作後は機体を点検し、飛行日誌に記録を残す。

自然の空を安全に共有するためにも、鳥の習性を理解した上で適切な操縦と管理を心がけましょう。

 

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