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2026.10.16

ドローンの飛行禁止空域と航空法

日本国内においてドローン(無人航空機)を屋外で飛行させる場合、操縦者は航空法をはじめとする関連法令を厳守する義務があります。無許可飛行や落下事故、重要施設周辺での違法飛行は厳格な処罰の対象となります。

本記事では、ドローンの飛行禁止空域の定義、飛行の方法、必須となる手続きについて解説します。

【結論】航空法で定められた4つの飛行禁止空域

無人航空機を飛行させることが原則禁止されている空域は以下の4つに分類されます。これらの空域でドローンを飛行させる場合、原則として国土交通大臣の事前の許可が必要となります。私有地であっても上空は規制対象となります。

1.空港等の周辺の空域

2.地表又は水面から150メートル以上の高さの空域

3.人口集中地区(DID)の上空

4.緊急用務空域(許可取得者であっても飛行一切禁止)

これらに違反した場合、航空法違反として50万円以下の罰金に処される可能性があります。

 

ここからは、国土交通省の基準に基づく4つの空域の具体的な定義と、正確な確認方法を解説します。

■ 空港等の周辺の空域
航空機の離発着の安全を確保するため、空港やヘリポート等の周辺には厳格な飛行禁止空域が設定されています。
定義としては、空港等の周辺に設定されている進入表面、転移表面若しくは水平表面又は延長進入表面、円錐表面若しくは外側水平表面の上空の空域を指します。
実務上の確認方法としては、国土地理院が提供する地理院地図や、国土交通省のドローン情報基盤システム(DIPS2.0)にて、対象となる空港周辺の規制エリアを確認します。

■ 地表又は水面から150メートル以上の高さの空域
有人航空機(旅客機やヘリコプター等)との衝突を防止するための規制です。
定義としては、地表又は水面から垂直に測って150メートル以上の高さの空域となります。

■ 人口集中地区(DID)の上空
万が一ドローンが墜落した場合に、地上の人や物件に重大な被害を及ぼすリスクが高いエリアです。
総務省が実施する国勢調査の結果に基づき、一定の人口密度要件を満たす地域が指定されます。なお、都市計画法に基づく工業専用地域内の一定の区域については、DID内であっても飛行許可が不要となる特例が設けられていますが、厳密な条件確認が必要です。

■ 緊急用務空域(絶対的飛行禁止)
警察、消防、自衛隊等の航空機による捜索・救助活動を妨害しないための極めて重要な規制です。
災害や事故が発生した際、国土交通省が緊急的に指定し公示します。この空域が指定された場合、すでに国土交通省の飛行許可・承認を得ている操縦者であっても、該当空域での飛行は一切禁止されます。飛行直前に必ず国土交通省の公式情報等で確認する義務があります。

次に、航空法で定められている飛行の方法に関する厳格なルールについて解説します。

■ 承認が必要な6つの飛行方法(特定飛行)
以下の飛行を行う場合は、場所に関わらず承認が必要です。
・夜間飛行(日没から日出までの間の飛行)
・目視外飛行(モニター等を見ながらの操縦)
・30メートル未満の飛行(第三者または第三者の建物・車両等から30メートル以上の距離を保てない飛行)
・イベント上空飛行(多数の人が集まる催し場所の上空での飛行)
・危険物輸送(火薬類、引火性液体などの輸送)
・物件投下(水や農薬の散布も含む)

■ 許可・承認が不要でも絶対遵守すべき基本ルール
以下の事項は、すべてのドローン飛行において遵守しなければならない義務です。
違反した場合は重い刑罰が科されます。
・アルコール又は薬物等の影響下での飛行禁止
・飛行前確認の義務(機体の点検、気象情報、空域の確認)
・航空機や他の無人航空機との衝突予防
・他人に迷惑を及ぼすような方法での飛行禁止

続いて、操縦者が陥りやすい法令違反のリスクについて解説します。

■ 100グラム未満のドローンに対する誤解
航空法改正により、無人航空機の定義が100グラム以上に変更されました。100グラム未満のトイドローンであっても、小型無人機等飛行禁止法や民法、自治体の条例は例外なく適用されます。

■ 小型無人機等飛行禁止法違反
航空法とは別に、国の重要施設(国会議事堂、原発、対象空港など)の周辺おおむね1000メートルの地域の飛行を禁止する法律です。航空法では許可不要な100グラム未満の機体であっても、違反した場合は1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金に処されます。

■ 飛行日誌の作成と携行義務違反
特定飛行を行う場合、飛行日誌(飛行記録、日常点検記録、点検整備記録)の作成および携行が義務化されました。不携帯や虚偽記載をした場合、罰金が科されます。

安全かつ合法的に運用するためには、以下4つの公的手続きを順守する必要があります。

1.機体登録制度への登録
100グラム以上のすべての無人航空機は、国土交通省のDIPS2.0にて機体登録を行い、登録記号を機体に表示し、リモートID機能を搭載する義務があります。

2.飛行禁止空域と飛行ルールの事前確認
飛行予定地が航空法の禁止空域に該当しないか、重要施設周辺でないかを公式情報で確認します。

3.飛行許可と承認の取得
特定飛行を行う場合は、DIPS2.0を通じて国土交通大臣への許可・承認申請を行います。国家資格(無人航空機操縦者技能証明)の取得と機体認証を受けた機体を使用することで、手続きが一部省略される制度もあります。

4.緊急用務空域確認と日常点検の実施
フライト当日、機体を浮上させる直前に必ず緊急用務空域が指定されていないかを確認し、法定の日常点検を実施して飛行日誌に記録します。

 

ここまで、ドローンの飛行禁止空域や航空法のルールについて解説してきました。
法律やルールを頭で理解することはできても、実際に自分で飛ばすとなると、本当にこの場所で大丈夫なのか、自分の操縦で安全に飛ばせるのか、どうしても不安が残るものです。

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