2026.05.20
30mルールとは?「第三者」や「物件」の定義と現場で迷わない測り方
ドローンを屋外で飛ばす際、人口集中地区(DID)や夜間飛行と並んで、常に意識しなければならないのが「30mルール」です。
結論から申し上げますと、30mルールとは「ドローンを飛行させる際、周囲にいる他人や、他人の建物・車などの物件から、常に30メートル以上の距離を保たなければならないという規則」のことです。
たとえ自分の土地の上空や人口集中地区外であっても、この距離を保てない場合は国からの許可・承認(特定飛行の承認)が必要になります。今回は実務で絶対に迷わないための具体的な定義や、見落としがちな対象物について徹底的に解説します。
1. なぜ「30m」という距離が必要なのか
ドローンは非常に便利なツールですが、万が一墜落した場合には大きな衝撃を伴います。 もしその下に人がいたり他人の財産があったりすれば、重大な人身事故や物損事故に発展しかねません。
航空法では、万が一ドローンが制御不能になって落下したり風に流されたりしたとしても、周囲に被害を与えないための「安全な余白」として、30メートルという具体的な距離を義務付けています。このルールを守ることは、周囲を守るだけでなく操縦者自身のリスク管理にも繋がります。
2. 間違えやすい「第三者」と「物件」の定義
30mルールを守るためには、誰から、何から距離を置くべきかを正確に知る必要があります。実はここを勘違いしている操縦者が非常に多いのが現状です。
①「第三者(人)」の定義
ドローンの飛行に「直接関わっていないすべての人」を指します。
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対象外(距離を保たなくていい人): 操縦者や補助者、事前に同意を得ている撮影スタッフやクライアントなど。
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対象(30m離すべき人): 通行人や近隣住民、近くの畑で作業をしている方など。
②「物件(物)」の定義
他人が所有または管理している、中に人が入る可能性のある構造物や車両などを指します。
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対象となるもの: 家屋、ビル、工場、自動車、鉄道、船舶、自動販売機、電柱など。
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対象外となるもの(自然物): 土地(地面)、樹木、草木、岩、自然の河川や山など。
つまり「他人の持ち物」であっても、単なる土地や樹木であれば30mを気にする必要はありません。逆に電柱や看板などは対象となるため注意が必要です。
3. 【図解イメージ】距離は「立体的な球体」で計算する
現場で最も多い勘違いが、地面の水平距離だけで30m離れていればいいという思い込みです。

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NG例: 地面では30m離れているが、ドローンが高度を上げて斜め方向に他人の家と20mまで近づいている状態。
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OK例: ドローンを中心とした半径30mの「透明なバリア(球体)」の中に、一切の第三者や物件が入っていない状態。
30mルールの距離は、ドローンを中心に半径30メートルの球体(ドーム状の空間)で計算します。 たとえば他人の家の真上を高度20mで通過した場合、地面の距離はゼロですが、ドローンと家との直線距離は20mしかありません。これは明らかな30mルール違反となります。
4. 現場で「30m」を正確に管理するための鉄則
目測だけで30mを判断するのは非常に危険です。プロの現場では以下のような工夫をしています。
① 事前のロケハンと地図計測
Googleマップなどの計測機能を使用し、離着陸地点の周囲30m以内に民家や電柱がないか事前にチェックします。特に離着陸時は機体が不安定になりやすいため、最も注意すべきポイントです。
② レーザー距離計の活用
目測に自信がない場合は、市販のレーザー距離計を使用して対象物との距離を実測します。これにより「なんとなく」ではなく「根拠のある安全」を確保できます。
③ 補助者の配置と声掛け
自分一人では周囲30mすべてを監視するのは不可能です。補助者を配置し、第三者が近づいてきたらすぐに操縦者に知らせる、あるいは足を止めてもらうといった協力体制を築きます。
5. 30m未満で飛ばすための法的な手続き
業務上、どうしても30m以内に近づかなければならないケース(外壁点検やイベント撮影など)は多々あります。その場合は以下のいずれかの対応が必要です。
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DIPS 2.0での事前申請: 飛行の許可・承認を国から得ます。
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国家資格の活用: 二等無人航空機操縦士以上の資格を保有し、機体認証を受けた機体を使用することで、カテゴリーIIBとしての運用(立入管理措置を講じた上での申請省略)が可能になります。
まとめ:安全の境界線を引くのがプロの仕事
ドローンの運用において、周囲の環境をどこまで正確に把握できているかがプロとアマチュアの分かれ目です。
「これくらい離れていれば大丈夫」という主観に頼るのではなく、法律に基づいた客観的な距離を守り抜く姿勢が求められます。
SKYWALKERでは、こうした複雑な距離制限や法律の解釈を、実際の業務現場を想定しながら分かりやすく指導しています。安全に、そして堂々とドローンをビジネスに活かせる技術を一緒に身につけていきましょう。
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視覚的にアピールしてきましたが一番良いのは実際にこの広さを体感していただくことです。

